すでにご紹介しているとおり、日本航空グループと全日本空輸は、7月1日搭乗分から、全国の国内線普通運賃を約11%値上げします。
昨年、いったん引き下げた運賃をわずか9カ月で元に戻すことになります。新型肺炎(SARS)などで業績が悪化しているためで、不況の長期化で給与水準が伸び悩む家計には痛手となりそうです。
普通運賃はほかの割引運賃に比べて割高で、利用者数は全体の1割弱にすぎないそうですが、当日でも予約できるなど使い勝手が良いので、おもにビジネスマンなどが使っています。ただ夏や年末年始の繁忙期には、割引運賃が少ないため、一般旅行者も使うことが多いです。
普通運賃は、日本航空と日本エアシステムが経営統合を機に、昨年10月から一律10%値下げして、全日空も競合路線で追随値下げをしていました。国内線運賃は割引合戦が繰り返され、この10年間で運賃水準は3割も下落しましたが、新型肺炎が業績悪化に追い打ちをかけ、現行の運賃を維持する余力がなくなったとのことです。
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