JRバス関東の高速バスの運転手が東名高速道路で酒酔い運転した事件で、同社は28日、東海林保社長を減給3分の1(4カ月)とするなど役員計4人の処分と再発防止策を発表した。また、逮捕された運転手福田隆幸容疑者(32)が乗車前のアルコール検知器による自主検査をしなかったことを明らかにし、懲戒解雇する方針も決めた。
同社は運転手に出勤時、自分でアルコール検知器を使って検査するよう指導しているが、福田運転手は前夜の飲酒が残っているのを恐れて検査しなかったという。同社では上司への結果報告も義務づけていなかった。
このため、再発防止策として、乗車前と終業時の点呼時に、上司が立ち会って検知器を使った検査をし、上司が数値を点検。9月から抜き打ちで上司が添乗し、運転手が酒類を持ち込んでいないかも調べることにした。
さらに、1年ごとに全運転手約700人の「運転記録証明書」を各地の自動車安全運転センターから取り寄せ、違反歴の調査も始めた。福田運転手は2年前に自家用車を酒気帯び運転して免許停止になっていたが、ほかにも宇都宮支店で2人、長野原支店(群馬)で1人が酒気帯び運転で免停になっていたことがわかり、3人を当面、乗務から外した。
ほかの役員の処分は、取締役会長 減給3分の1(4カ月)▽総務・人事担当常務取締役 同(2カ月)▽取締役営業部長 同(1カ月)。
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