JR東日本と関東の私鉄、地下鉄の計17社は29日、各社で異なっている携帯電話の車内ルールを9月15日から統一すると発表した。「通話厳禁」はこれまで通りだが、音の出ないメールやiモードの利用を事実上認める。
これまで、JRや営団地下鉄など多くの社が「混雑時は電源オフ。それ以外でも使用を遠慮して」と訴えていた。統一される新ルールは、心臓のペースメーカーへの影響を配慮して優先席付近は終日電源オフ。だが、それ以外では「音の出ないマナーモードの設定」を呼びかけ、メールの送受信などを解禁する。
「乗客の苦情が多いのはしゃべり声や着信音。メールを迷惑行為とは言い難い面がある」(東武鉄道)と判断した。
各社はルール変更を知らせる共通の駅張りポスターを5800枚製作し、9月から順次張り出すほか、車内放送を「優先席以外の場所ではマナーモードに設定の上、通話はお控え下さい」などと内容をほぼ統一する。ただ「メールを不快に思う乗客もいる」として、メール利用は積極的にPRしない。
この問題ではJR東日本が97年から「混雑した車内では電源オフ」とし、他社も追随した。しかし00年以降、京王、東急、小田急が相次いで場所などを限って車内メールを容認し、ばらつきが生じていた。首都圏では各社間の相互乗り入れ路線が多く、乗客から「一本化」を求める声が出ていた。
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