熊本県南小国町の「アイレディース宮殿黒川温泉ホテル」がハンセン病元患者らの宿泊を拒否した問題で、同ホテルが加盟する「黒川温泉観光旅館協同組合」(小林茂喜組合長)は2日夜、臨時総会を開き、「組合の信用を傷つけた」として同ホテルを3日付で除名処分にする、と決めた。
臨時総会は町内の集会所で非公開で開かれ、全組合員の25人が集まった。出席者の大半の賛成で除名処分が決まった。「社長が交代したことについても組合には連絡がなく、誠意が感じられない」など、批判的な意見が目立ったという。
出席していた同ホテルの津行由道・支配人は「処分を厳粛に受け止める。今後の対応はまだ考えていない」と話した。
組合はこれまで、「ホテルと元患者らとの和解が整えば除名方針の撤回もあり得る」としていた。だが、小林組合長は総会後、「元患者側はやむを得ず和解に応じたようであり、謝罪には欺瞞(ぎまん)を感じる」と話した。
除名になったことで、組合の観光案内のホームページからは同ホテルの部分が削除され、複数の温泉に入ることができる組合発行の「温泉手形」も適用されなくなる。
▼関連する記事:
- ・「宿泊拒否は当然の判断」ホテル社長、責任を否定。 【2003年12月1日】
- ・「宿泊拒否は当然」に変更なし ホテル側がHPで見解。【2003年12月8日】
- ・ホテル側がハンセン病療養所訪れ謝罪、宿泊拒否問題。JTBでは販売を停止。【2003年11月20日】
- キャピトル東急ホテル、立て替えのため営業休止。【2006年9月21日】
- 成田全日空ホテル名称変更のお知らせ【2007年11月16日】